松のコモ薪

今回は「コモ巻き」のお話し。

冬になるとマツの幹に藁を巻きつけているのを見たことがある人も多いかと思いますが、あの藁のことを「コモ」といいます。
そしてマツにコモを巻くので「コモ巻き」といいます。

では何のためにマツに藁を巻くのでしょうか?
答えは害虫予防のためです。

コモを巻き始めるのは「立冬」の頃、マツにつくマツカレハなどの害虫は冬籠りのために暖かい藁の隙間に入り越冬します。
そして3月初旬の「啓蟄(けいちつ)」の頃、虫の入ったコモを外し、そのまま処分してしまうんですね。
こうしてマツの害虫は退治できることになります。

しかし最近は天敵であるクモがコモに入り込むので、当の毛虫たちはコモに入らず木の皮の隙間などで越冬してしまい、「コモ巻き」ほとんど飾りでしかないと聞きます。
ま、それでも風情がありますし、冬の風物詩として、やっぱり「コモ巻き」良いものですね。