夏に紅葉したり落葉しているモミジなど、見かけることはありませんか?
実はこれ、暑過ぎて木が参っていまってしまっているんです。
しかし、参っていると言っても枯れてしまうのではなく、それを防ぐために木が自ら行っている生理的現象なので、水をたっぷりと与えて様子を見てあげましょう。
これはお客さんからもよく尋ねられますが、私は「葉を落としているうちは大丈夫ですよ」と答えます。
暑さに耐えきれず枝単体で休眠していると考えてもらえれば良いと思います。
木の葉っぱには光合成の他に、呼吸や体の中にある水分を外に出すという大切な役割があります。
夏に葉を振るってしまう大きな原因の一つは、水不足で体内の水分が足りない時、葉っぱを沢山つけていると水分が外へ出ていってしまうので、それを防ぐため。
その為に秋と同様、栄養の供給を遮断し、紅葉して落葉してしまいます。
ただこれも前に書いた「枝枯れ」の時と同様、木がある程度元気じゃないと出来ません。
暑さで完全に弱ってしまったら葉がチリチリと焼けてくっついたまま枝が枯れてしまいます。
因みにこれとよく似た現象で、冬にシラカシなど常緑樹が葉を振るってしまうと言うもの。
これは冬場の剪定が強かったり、寒過ぎたり寒風が当たり過ぎるなどが原因で、寒さから身を守るために葉を振い、活動を抑えて体力を温存するのです。
人間と同じで暑さ、寒さに対応するための涙ぐましい努力、たくましい限りですですよね。