先週の土日、妻と二人で群馬県にある川場村で行われている、「乙女の棚田」というお米造りに参加してきました。
この「乙女の棚田」は知人が企画している活動で、代掻きから収穫まで一年を通して昔ながらの手作業でお米を作ろう!ということをコンセプトにしている活動です。
通常は女性のみの参加なのですが、今回のように男手が必要な時は男性もお呼びがかかる事になっています。
この活動は川場村に魅せられた国松さんと言う方が、始めは閉鎖的であまり相手にされなかった川場村の村民の方々を八年かけて信頼関係を作り、そこへ今回の企画者である高月さんと言う女性が交わりこの活動に踏み切ったそうです。
国松さんは元々デザイナーでありながら現在は京都へ住み、林業も営みながらかなりの頻度でこの川場村へ足を運び農作業を行っているそうです。
また高月さんは日本の暦や歴史、風土にまつわる本を数々出版され、その他講演会などを日本全国で開いている、これまたアクティブに動き回っている方です。
そんなお二方の行動力や根気強さには色々と話をしていて脱帽でした。
そして川場村で今回一番感動したのは、村の人たちとの関わりです。
僕らは民宿に泊まったのですが、田んぼの近くにある山小屋で一休みしているとその近所に住むおばちゃんが「今日はどこ泊まるんだい?もし泊まれない人いたらうちに泊まっていいよ」なんて声を掛けに来てくれました。
テレビでよくある田舎へ泊まろうじゃないですが、こんな事が本当にあるなんて正直驚きました!
今回集まった人は乙女の棚田参加者以外にも、川場村に世田谷区の宿舎があって、そこのオーナー制の稲造りに参加している人たちもいたりで、かなり沢山の方々がいました。
ほとんどの人たちが初めましてでしたが、本当に皆さんには優しく温かく迎え入れてもらえて楽しんで参加することが出来ました。
さて、実際の作業ですが、男性チームは「はざ掛け」と言って稲を干すための「はって」造りが主な仕事。
この「はって」は三本の丸太を組んだ物を二つ造り、その間に竹を渡して稲を掛けられるようにしたものです。
我々造園の世界でも八つ掛けや三又で丸太を組むことはあるので初めは造園と同じ様にやれば良い
のかな?なんて思っていましたが、実際にやってみると造園とは勝手がまったく違っていてこれがなかなか難しかったです。
ま、でも色々と要領を教わり、なんとか完成。
これを沢山造りました。ハッテに稲を掛けたところ
見えづらいですが丸太の先に余っていた縄でトンボを結びました!
今はほとんどがコンバインで収穫し、稲を刈ると同時に脱穀までしてしまうそうですが、こうしてハッテに手作業で掛けてやると、まだ根元にある栄養素が穂先まで下りてきてお米が美味しくなるんだそうです。
これには驚きました!ただ干しているだけではないんですね。
僕ら造園ではこれから門松や庭の様々な冬化粧で沢山の藁を使いますが、近年手作業で稲を収穫(刈り取り事態は機械を使いますが)することが減っているので、質の良い藁が減ってしまいなかなか手に入り辛くなっています。
これもこうして稲の収穫に携わるとその苦労が見え、時代としては無理も無いのかな・・と思わされました。
だからこそ、お米だけではなく藁にもお世話になってる我々としては、農家さんの苦労には改めて感謝したいと思います。
もう忙しくて今年はもうこの先の作業には参加できませんが、もしかすると内にある「ミノル式イネコキ」が僕の変わりに活躍してくれるかもしれません!
さて、話しは夜の懇親会に移ります。
今回お世話になったのは民宿「富士見荘」さん。
なんとここのお母さん、全国の民宿の亜母さん100選か何かで10位以内に入っている人気者だそうです!
それもそのはず、本当にお母さんの笑顔には癒されました!
懇親会ではそんなお母さんの手料理を頂きながら始まりました。
そして世田谷区のヴィレッジの方々も自分たちの懇親会が終わった後に駆けつけてくれて、なんと夜中の3時頃まで盛り上がりました!
歳も職業も関係なく打ち解けて飲みました!
この日、もう一つの感動がこのお酒。
近所の川で獲れる「カジカ」という魚を焼いて熱燗に入れたもの。
このカジカも近所の農家さんからの差し入れです!
あまり日本酒は得意でない僕でもダシを入れたようなこの美味さにグイグイいってしまいました(笑)。
次の日の朝。妻とお母さんとパシャリ!自分は大分酒が残った顔してます・・
最後に、群馬県川場村、とても美しい里山でした。
日本の原風景、近いのに行った事ありませんでした。
是非、みなさんも足を運んでみてください。
道の駅も最高でした!