こんにちは。
みなさんゴールデンウィークはどうすごされていますか?
私は以前お世話になっていた親方が那須に別荘を持っていて、そこへ1泊ですが遊びに行ってきました。
電車で行ったので東京から那須塩原までは1時間でつきましたが、駅から別荘地までのバスを待つのに2時間!
雨やヒョウまで降ってきて大変な思いをしましたが、それでも車で来た仲間は東京から那須まで10時間以上掛かった者もいて、やっぱり旅は電車、改めてそう思いました・・
さてそれはさておき、今日も引き続き僕が庭を作る上で大切にしている事を書いてみたいと思います。
今回は 「間合い」。
良く聞く言葉ですが、これも庭を作るうえでは非常に大切な要素だと思っています。
昔から日本には 「つつましさ」 や 「侘、寂び」 など、簡素なものを美徳とする独自の精神(概念)があります。
しかし物にあふれた今の時代にシンプルに生きていくことはなかなか勇気の要ることであるし、特に都市生活の中では難しいものですよね。
これは庭つくりにおいても同じことが言えます。
詰め込むよりもシンプルに表現する、この方がよほど高度であり我々の腕の見せ所でもあります。
「森のようにしてくれ!」 というのであれば話は別ですが (それにしてもやはり間合いは大切です) 、一般的には、庭全体でとらえながらも、それぞれの間合い (距離感) を考えて配置をしていく、これが大切です。
特に石組みなどは 「間」 の取り方一つで台無しになるものです。
「間(ま)」 というのは何もない空間には存在しません、基準となるものと、その対象となるものの間に初めて存在します。
「間」 とは造るものなんですね、とはいっても何かを置けば必然的に 「間」 は生じてしまう。
そこを結果としてできた 「ただの空間」 とはせずに、「間」 として一つの美的要素、つまり 「素材」 としてとらえる、とても素敵な感覚ですよね。
この独特な概念は庭つくりをより難しく、そして奥深いものにしてる、と私は思います。
そしてこの日本の 「間」 という素材、概念を、庭つくりだけではなく、様々な日常においても大切にしていきたいと思っています。
話は戻りますが 「つつましい生活」 、これはもちろん東京で生活している僕にもできていないことですが、日常においてなるべく無意味な選択肢を増やさないよう努力していきたいものです。
そして日常の些細な変化にも気づき何かを感じられる、物つくりをしている者としてそんな精神的な充実を増やしていきたいものですね。