早いものでもう七草。
松の内も明けるので明日は門松を回収しに行く日です。
さて、今回も前回に引き続き年末のお仕事を少し載せたいと思います。
まずは門松作り。
植浩では大きなものから小さなものまで、様々な門松を製作しています。
門松はとにかくお正月を縁起良く、おめでたく飾るのが一番です。
福を呼び込み、笑いの耐えない平和な一年の願いを込めて御作りします。
門松の梅結びもその一つ。
松竹梅の梅を表現しています。
松竹はもちろん門松にありますが、梅の花はまだ咲いていませんね。
そこで梅の花は「梅結び」にて表現します。
見えますか? 荒縄で梅の花をむすんだところです。
この他にもトンボや海老、叶結びなど、縁起の良い結び方がさまざまにあります。
この他に大きい三本松の門松では縄を下から順に七、五、三と巻いたり、竹を節をところで斜めに切って、切り口を笑ったように見せるなど、さまざまな装飾を施します。
これは一本松の門松。 門柱につけるタイプです。
上のものとはまた違いますが、門につけるとこんな感じです。
ここでちょっとした豆知識。
センリョウは他の切花のようにただの水切りではお正月中はもちません。
もたせるには根元を石などで思い切り潰すように叩きます。
もちろんグチャグチャになってしまいますが、こうすると導管がふさがらず、長い期間水切りを行わなくても実や葉を持たすことが出来ます。
そして自宅用にこんなお飾りも作ってみました!
花屋さんではないので華やかではありませんが・・
そして余った材料でこんなのも作ってみました。
ちょっと地味ですが、あまりごちゃごちゃとせずにシンプルに作るのもいいですね。
そしてここからは年末に行ったお寺のお正月の準備です。
前にも書きましたが、年末やお彼岸付近は、以前修行させて頂いた 植一の折原親方のお仕事をお手伝いさせて頂くのが恒例になっております。
身が引き締まり、勉強にもなり、この時間をいつも本当に大切に思っています。
いくつかのお寺さんのお掃除やお手入れをし、最後は品川にある「実相寺」さんで終わります。
ここではそのお仕事少々載せたいと思います。
まずはこのような道具を自分で作って徹底的にお掃除をします。
縁の下もこの通り徹底的に仕上げます。全ては手作業。
そしてソテツの霜除けです。
カンレイシャを巻いて竹で骨組みを組み、藁をしたから巻いてゆきます
そして縄賭けをし、きれいに切りそろえ、頭にワラボッチをのせたらかんせいです!
ちなみに今回の藁はすべてこの渋い脱穀機によって藁スグリを行いました!
親方がどこかのオークションで手に入れたそうです。
親方は裏山から切り出した竹を使って、かけひ、ひしゃく、そしてシャッカ(ひしゃくを置く台)を製作しています。
ここは竹を切り出した裏山です。 品川とはとても思えませんね!
竹から払った穂はちゃっかりといただきました!
自宅に半年ほど干して倉庫にしまいます。 ちなみにこれは今年の分。
沢山たまったら、いつか白穂垣の材料になります!
お寺用のワラボッチもたくさん作りました。
これは折原親方製作の「かけひ」 水が出る、あれです。
さすがです!
この竹の頭の節の残し具合をかなりこだわっておられました!
こういうところ、大切ですね
一つ一つのディティールにこだわる!自己満足かもしれませんが、良い仕事はその集合体です。
こんな感じで、無事に2012年の仕事を収めました。
今年も頑張っていきましょう!