盆栽屋さんの工事 その㋥

大分遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年も良い仕事が出来ますよう、全力で仕事に邁進してまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今回は昨年末に書き始めた盆栽屋さんの三和土工事の二回目です。
前回は三和土のサンプル作りまでのお話でした。
サンプルを見て是非三和土で!といううれしいお言葉をいただき、早速三和土を中心とした全体のプランをくみ上げ、いくつかのプランを出し、打合せを進めていきます。
今回のプランのポイントは
1、 お店全体をなるべく自然素材で作ること
2、 お客様が商品である盆栽をゆっくりと見ていられる落ち着きのある空間作り
3、 近所の方が気軽にふらっと立ち寄れるお店
4、 オーナーが女性であることと、盆栽はそれほど安いものではいないので、それをイメージした落ち着きや品格のあるお店作り
と、こんな事を考えながらプランを進めていきました。
今回はオーナー様のお知り合いの大工さんとの共同作業。
植浩の仕事は主に「床の三和土工事」「大工さんが作ったカウンターの土壁制作」「蹲、敷石などの石工事」の主に3つ、両者でプランの確認をし合い、工程や絡み、収まりなどを打合せしながら進めていきます。
まずは基本となる石組からスタートです。
今回、石は世田谷の豊前屋さん、川崎の新光園さん、そしていつも植木でお世話になっている野口造園さん、の三か所から仕入れました。
石の仕入れは非常に難しい仕事です。
石屋さんに並べて置いてあるわけではなく山になている場合がほとんどです。
しかも軽いものではないのでそれをひっくり返したり、ちょっと抜き出して見たりはなかなか出来ません。
もちろん買う前には何とか引っ張り出して四方から確認したりしますが、大概はその段階ではほぼ使うことを決めています。一方向から見て大体の雰囲気や他の石との相性を見極めるのです。
しかも数件の石屋さんを回ったり、元々の既存石などと組み合わせる場合は、頭の中でお互いを組み合わせて決めるほかありません。
石選びはそんな感覚や感だけに頼った仕事ですが、それがまた面白さでもあります。
そうこうして集めた石で、とりあえず全体に並べレイアウトを決めていきます。
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砂で上げて高さやバランスを見ていきます。
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ユニックの初仕事もめでたく石仕事!!
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せっかくのユニックも店の中では使えません、チェーンブロックも使えず、すべては人力。
そこも踏まえて石を選ばなければなりませんね。
大体のレイアウトが決まったら水平を取り、周りだけ最小限のモルタルで固めていきます。
この時、三和土のことを考え最終的にはモルタルが石よりも若干内側へ入るように盛らないといけません。
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そして型枠を作っていよいよ次回は三和土工事です!