先日、数年前に作ったお庭のお手入れに入りました。
年末に半分くらい手入れしていたので、剪定は半日ちょっとで終わり、余った時間で古くなった筧(カケヒ)の交換をしました。
まずは筧の土台となる竹に竿部分(横樋)がはまる穴を開けます。
穴を開けるときはまず下穴をドリルなので小さめにあけ、そこから細い鋸を入れ縦方向に切れ目を入れておくと作業がしやすいと思います(今回はノコギリがなかったのでやっていません)。
それから丸ノミを使って少しずつ穴を開けています。
穴はノミではひと回り小さくしておきます。
竹は繊維方向(縦方向)にノミを入れると割れてしまいます。
まずは繊維とは90度逆の横向きにノミを当て、少しずつ回すように穴を開けていきます。
穴は左右に分け上から半分、下から半分の4方向から慎重に開けます。
一気に開けるとやはり割れやすくなります。
ある程度ノミで開けたら、次は調整しながら小刀で開けていきます。
この時も繊維に沿って開けることが大事です。
竿部分の角度を決めたら裏に止めを抜くための穴を開けます。
竹串をつくり差し込みます。
実際に組んで、水量を定め水落ちの位置を調整しながら竿の長さを調整したら完成です。
そして関守石の縄を掛け直しました。
関守石は「ここからは先はご遠慮ください」というように、結界として置く石です。
裏はこんな感じになります。
古くなって侘びた筧もそれはそれで良いものですが、新しく青竹でつくる筧も清々しくて良いですね。