先日、とあるオフィスビルの剪定をしてきました。
剪定前
これはシマトネリコという木。
トネリコと言うのが本州の温暖な山地に自生していますが、シマトネリコは沖縄やそれよりも南に生息する樹木。
「シマ(島)」は沖縄を意味しているそうで、シマトネリコが常緑(半落葉)に対して、トネリコは落葉樹なのでそこで見分けは付きます。
写真は単木ですが、株立ちのものが近年人気がありますね。
うちでもよく植えます。
この写真はしばらく枝を抜いたりしていないのでまん丸になっていますね。
こういう木を小さく柔らかく作り直す場合は大きい枝をかなり強く抜き、内側の細かい枝に更新させてやります。
剪定後
こちらは反対側より
しかしこのようにしばらく手をつけないでいると、中の細かい枝には日が当たらず栄養を吸収できないので木が自分で枯らしてしまいます。
そうなると内側に細かい枝が無いのでどうしても、より外側の大きい枝で整えることとなり樹形をあまり小さく出来ない、もしくは葉のないところでブツ切りにして吹かし直さなければなりません。
そうなると木にもそれ相当のダメージが掛かりますし、見栄えも良くありませんね。
それに風通しも悪く中が見えないので害虫や蜂、カラスなどの絶好の住処になってしまいます。
なのでなるべくこうなる前に剪定するのが木にも優しいし経済的でもありますね。
そして一番大事な事はすぐには樹形は整わない!ということです。
今回は割と細かい枝があったので形を作れましたが、ひどく伸びた木の樹形を柔らかく整えるまでには2,3年かかる事を頭に入れておかないとなりません。
大きく強剪定をすると、その時はすっきりと見えますが、またすぐに細かい枝が沢山出てきてそんなに時間がたたないうちにまたボウボウになってしまいます。
それは、いきなり枝葉の数を減らされた木がビックリして元に戻そうとするからで、それを何回か繰り返していくうちに次第に成長が落ち着いてくるものです。
ですから、樹形を作り直すときは大枝を抜いて光を内側まで入れてやり細かい枝を沢山ださせてあげます。
そしてその枝が大きくなりすぎないうちに数本を選び形を作る剪定をし、それを毎年繰り返すことで、次第に良い樹形になっていくものです。
気長に見守ってあげましょう!
因みに写真のシマトネリコは電柱より少し低いくらいで全部で4本。
片づけまで含めて一人で4時間ちょっとくらいだったでしょうか?
場所や樹の込み具合、切り方など条件にもよりますが参考になさってください!
剪定前アップです
剪定後
剪定前
剪定後